体験はしてるのに、学びにつながらない?「体験」を“探究”に変える3つのコツ

旅行、イベント、博物館、ワークショップ…。体験はたくさんしているのに、帰り道に「どうだった?」と聞くと「楽しかった!」だけで終わってしまう。
「このままでいいのかな」「学びとして深まっていかない気がする」──そんなモヤモヤを持つ保護者の方は少なくありません。
ポイントは、体験の回数ではなく 体験の“密度と“扱い方” です。ここでは、家庭でできる「体験を探究に変えるコツ」を3つ紹介します。
コツ①:子どもの「今ハマってるもの」から体験を探す
まず大前提として、体験が学びにつながりやすいのは、子どもの中にすでに“火種”があるときです。親が「良さそうだから」で連れていくより、子どもの 最近のハマり(興味の中心) を起点に体験を探すほうが、深まりが起きやすい。
子どもの興味関心のテーマ(生き物・宇宙など)にあわせた体験選びは王道ですが、それに加えて、
- 何かを知る・集めるのが好き → 展示・図鑑
- 作る・表現するのが好き → 工房・ワークショップ
- 仕組みが気になる → 工場・施設見学
のように、“好きの型”に合わせて体験を選ぶアプローチもあります。
そして、やってみて合わなかったらそれも収穫。探究において、「これは違った」がわかるのも大事です。
コツ②:振り返りは「思い出しやすい形」で
探究は、体験のその場だけで完結しません。あとから思い出して、もう一回考えたり調べたりすることで、興味関心や発見がつながっていきます。だから振り返りが大事なのですが、正直、帰り道には体験した瞬間の高揚や気づきは薄れてしまいがちです。
そこでおすすめなのが、写真や動画、パンフレットなど、体験を思い出しやすくする材料 を活用して振り返ること。それらが、記憶に“補助線”を引いてくれます。帰りの車や電車の中で、写真を見ながら話すだけでも、自然な振り返りになっていきます。
また、「どうだった?」というざっくりした質問だけだと、子どもたちの思考は進みにくいものです。たとえば、
- 「この時、叫んでたよね。何を見てたの?」
- 「あそこで、一番びっくりしたのはどれ?」
- 「すごく集中してたけど、この時、何を考えてた?」
のように、具体的な場面を指しながら問いかける と、会話が進みやすく、深まりやすくなります。聞くだけでなく、保護者の方自身の感想もぜひ共有してみてください。会話はキャッチボールが基本です。
短くて大丈夫。毎回深い振り返りをしなくても、こうしたサイクルが 習慣 になれば、ゆっくりでも着実に学びとして蓄積されていきます。“思い出せる素材”を残しておけば、少し時間が経ってから振り返ることもできるので、それもおすすめです。
コツ③:むしろ、「体験中にしゃべる」
体験後の振り返りも大切ですが、それ以上に、体験している最中に自然に会話する ほうが、気づきが言葉になって残りやすい場合もあります。
たとえば、
- 「今の、どこが一番好きだった?」
- 「これ、なんでこうなってると思う?」
- 「それ、この間見た◯◯に似てない?」
など、“正解”を求めない声かけが、感じたことを言葉にする手助けになります。
もちろん、集中・没頭しているときの声かけは邪魔になることもあるので、休憩のタイミングなど、間合いは大事です。けれど、ふとした一言のやりとりが、体験を“探究の種”に変えてくれます。
体験は「点」。点がつながるように伴走する
体験は単体だと、“楽しい点”で終わりがちです。
でも、点が増えていくと、点が何らかの形でつながり、やがて線になっていきます。どうつながるかは子どもたち次第で、事前に予期することはできません。
だから、家庭でできるのは、
- 子どもの「今ハマり」をもとに、少し本格的な体験を選んで一緒にやってみること
- 体験中や体験後に、写真や動画、パンフレットなど“思い出せる素材”を見ながら、自然にしゃべること
くらいだと思っておくとよいでしょう。
「学びにしなきゃ」と力むより、点がつながる環境を整える。それだけで、体験はぐっと“探究”に近づいていきます。
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