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校長コラム

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  • 2019.03.06

先生・保護者よ、探究者であれ。〜校長いわたく探究日記〜

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a.school 校長 岩田拓真(いわたく)による探究日記。本日は、2/10・17で行った公開研修会「探究ラーニングラボ」(経産省『未来の教室』実証事業の中でa.schoolが主催した研修会)での気づきを紹介したいと思います。


「探究」する子どもをいかに育てるか?

自分の興味関心に従って夢中に学びに向かっていくことを「探究」と呼ぶとすると、我が子や生徒に「探究する子ども」になってほしいと願っている保護者の方や先生方は増えてきていると思います。

では、そのために、大人は何ができるでしょうか?探究的な学びを子どもたちに届ける存在になるためにはどうしたらいいでしょうか?東京コミュニティスクールの初代校長 市川力さん(りきさん、通称おっちゃん)に、「探究学習を実践する人を育てるためには何が大事だと思いますか?」と問いを投げかけたところ、以下のような回答が返ってきました。

「感化」や「感染」「伝染」がポイントだと思う。どんな人もみんな生まれつき好奇心や探究心を持っていて、子どものときは素直にそれを生かしていたのに、「管理型の教育」によって蓋をされてしまっている。そんな蓋も、探究が止まらない面白がり屋のそばにいるとだんだん開いてゆく。その人に感化され、自ずと好奇心や探究心がジェネレートされるのだ。

探究的な学びを促すファシリテーションの技術というものは確かにある。しかし、それ以上に大事なのは、「自分がまず探究者である」ということ。多くの人が陥りがちなのは、誰か他人をファシリテートしようと考えることだ。これはとんでもない間違いだ。まず自分が探究しようとしていないのに、誰かに探究させるなんておこがましいし、できっこない。

私が一番好きなジョン・デューイの言葉は、「探究は習慣である」という言葉。とにかく考え続ける、そして探究マインドが駆動して止まらなくなるという状態に、自分自身がなっているかどうか。常にそこに立ち帰ることがなにより重要である。

この話には、心の底から腹落ちしました。

新人メンター(大学生)からよく「子どもたちの探究を支えようと色々試行錯誤しているんですけど、何も効いていない気がして・・・」と相談を受けることが多いのですが、大体「まずは自分が楽しんでみなよ。何でもいいから」と答えることにしています。

「(子どもたちの導き方について相談しているのに)自分が楽しむ???」と怪訝な顔をされることもあるのですが、このアドバイスの効果は抜群です。

子どもたちを放って作品作りに熱中している大学生がいると、その様子を横目で見て自然とスイッチが入る子や、「すげえ!これどうやって考えたの?」と問いかけてくる子が出てくるんです。

子どもたちのアウトプットに対して「なんでこう考えたの?」などと外野から問いを連射し続ける大学生に「なんでワークやらないの?」「そんなこと言ってサボってないで、自分のことやりなよ」と発言した子もいました(笑)

どんな一言よりも、「夢中に探究する姿を見せる」というのが、一番伝わるということだと思います。背中から学ぶ、とも言い換えられるでしょう。

これまでおそらく50人以上の大学生がa.schoolでメンターとして働いてくれましたが、この「まずは自分が楽しむ」というスタンスは、初期のメンターの試行錯誤の中から生まれ、今も引き継がれています。

真面目な大学生ほど、子どもたちのために、と考えすぎてしまうという傾向もあると思います。私自身は興味がないことにエネルギーを注げないタイプなので(笑)、どうしても自分が楽しいことをまずやってしまうのですが、どうやらそれは当たり前ではなかったようです。ですが、探究心は市川さんの言うように誰もが持っていて、蓋をされている人が多いだけだと思います。

この「まず何よりも自分が探究するのが大事」ということは、家庭でも同じだと思っています。趣味や仕事に熱中していて、子どもたちにもその姿を見せている保護者の方がいるご家庭では、実際に探究の学びが促進されやすい傾向にあります。

a.schoolで子どもがやっていることを家で聞いて、「何それ?面白そう!!」と保護者の方のほうがハマってしまった、というケースも少なくありません。

逆に、保護者の方が自分のことを棚に上げて、子どもの様子ばかりが気になり、「うちの子は本当に好きなことがなくて・・・」「どうすれば探究するようになりますかね?」ということばかり相談されるようなご家庭では、探究の学びのサイクルがなかなか前に進まないというのが現状です。

これは極論ではありますが、子どものことなど放っておいて、保護者の方も自分の好きなことをやりまくったほうがいいと思っています。それが、ひいては子どもに伝染する。子どもたちは、その保護者のエネルギーに感化されるからです。

先生も全く同じでしょう。教えるスキルはもちろん大事ですが、一番大事なのは探究心。先生も、子どもも、親も、全員が楽しく学んでいる、そんな学びの環境が広まったら最高だなぁと思っています。

まず自らが探究者であれ!(楽しいので!!!)

ちなみに、市川さんは現在『鳥(とり)を撮り(とり)逃がすな』というマイプロジェクトを推進中のようで、毎日鳥の写真を撮りながら、鳥の探究をされていました。さすがです。

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