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  • 2018.10.03

【いきかた探究プロジェクト】人生は試行錯誤の連続。それでも挑戦し続ける原動力は”人との出会い”。(近藤玄大さん)

近藤さん編集

2018年秋学期にスタートした、「いきかた探究プロジェクト」。このプロジェクトでは、あっと驚くユニークで新しい働き方新暮らし方を実践するプロフェッショナルのライフストーリーを、未来の大人たち(小中高生)から今まさにキャリアを模索中の大学生や社会人まで、幅広い年齢層の方々へ紹介します。

彼ら・彼女らの「仕事観」「人生観」をとことん深掘りしながら、「自分はどんな暮らしや仕事、家族や仲間がほしいのだろう?」と内省を繰り返す4ヶ月間を、連載でお届けします!

genta_kondo

NPO法人Mission ARM Japan理事・カタリスト

近藤 玄大氏

3Dプリンタ、オープンソース、シビックエコエコノミーを切り口に、義手の開発・普及および上肢障害に関するコミュニティづくり・情報発信に取り組む。

2011年、東京大学工学系研究科修士課程修了。2009-2010年はカルフォルニア大学バークレー校に留学。2011年、ソニー株式会社に入社。ロボティクス研究および新規事業創出に従事したのち、2014年に退職。同年、exiii株式会社を創業し代表取締役に就任。2016年に退職。

現在は、個人事業主としてロボティクス関連の幅広い仕事を受けながら、NPOの活動を進めている。

今回ご紹介するのは、”handiii” という義手の開発メンバーの一人である近藤玄大さん。handiiiは、腕の電気信号をもとに電動で動く義手です。義手とは思えないほど、デザインがオシャレでカッコいいんです!

もともとソニーでエンジニアとして働いていた近藤さんですが、様々なキャリアを経て、現在はフリーランスとして幅広い仕事を手がけていらっしゃいます。

福祉やロボティクスの領域で輝かしい活動を続ける近藤さんですが、様々な模索や紆余曲折があったとか。近藤さんの「いきかた」に焦点を当てて、当日のトーク内容をお伝えします!

近藤さんグラフ ▲近藤さん直筆の人生グラフ

いきかたハイライト①
様々な葛藤の中、今を生きていた10代

キーワード

帰国子女としての苦しみ・バスケへの情熱

チームワークの楽しさ・海外への興味

 

1

4歳から8歳まで、ご家族の仕事の都合でNYに住んでいた近藤さん。近藤さんにとって、現地の学校での日々はとても楽しいものでした。多文化の入り交ざる自由な教育環境のもとのびのびと過ごした日々について、当時の教室の写真を紹介しながら語ってくれました。ある授業ではアイスクリームのトッピングを考えたり、また自由に絵を描いて良い壁にたくさん絵を描いて表現したりと満喫していたこと・・・。
“答え”より“自分らしさ”を表現することが重視されていました。」

しかし、その後葛藤が生まれ始めます。それは帰国し日本の学校に通い始めてから。帰国子女として、日本の学校にカルチャーショックを受けました。
「(アメリカは)“主張しながら相手も認める”という文化でした。しかし、日本は統制的なルールがたくさんあり集団行動が重視されていたので違和感を抱きました。」

日本での楽しい思い出が増えて、日本の良さを発見する一方、文化の違いから他者とぶつかることも多い小学校時代だったようで、様々な葛藤に苦しみました。

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その後、中高一貫の男子校に入った近藤さん。小学生の頃から続けていたバスケに打ち込んだ青春時代でした。
「バスケは大好きでした。中学受験で一旦バスケができなくなっていたので、中高時代は思う存分打ち込みました。」

また、文化祭の“みんなで力を合わせて一つのものを作る経験”は大きな財産になりました。特にクラスで演劇作品を作ったことが、とても楽しかったようです。

さらに、3週間にわたるカナダへの留学経験も印象的な思い出になりました。「男子校だったので女子と交流できた貴重な経験だった」と冗談を交えつつも、学校の外でいろんな文化背景を持つ人々と出会い世界中に仲間ができたことに、大きな感動を抱いたと話します。これが人との出会いやチームワークを大切にする人生の核をつくるきっかけになりました。

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いきかたハイライト②
迷いと出会いの20代

キーワード

“第二のお父さん”との出会い
世界と戦うために就職・起業への挑戦


その後、大学受験を経て東京大学に進学した近藤さん。志の高い同級生が多かったこともあり、「自分のしたいことは何だろう…」と悩みました

そんな時、ある出会いが近藤さんの人生を動かします。ロボット義手を研究する教授だったその方は、プログラミングの授業にも関わらず関係のないアンモナイトについて語るなど、面白い話を延々としてくれる人だったそうです。教授の自由な知的好奇心に惹かれ、授業後は彼のいる喫煙所に通いつめ立ち話を繰り返すうちに、教授の専門だった義手に興味を持ち始めたのだとか。こうして、近藤さんはその後の人生を大きく左右する”義手”というテーマに出会いました。
「父親が文系でしたし、大学に入るまでは関わる大人も少なかったので、この教授との出会いによって初めて、魅力的な理系の世界を知ることができました。」

こうして見つけた義手というテーマを深めるために近藤さんは、大好きな海外の大学院に進学することとなります。カルフォルニア大学に進学し研究に勤しむ近藤さんでしたが、研究の世界だけではなく、ビジネスやデザインの感覚も持ちながら義手に向き合い社会に広めていきたいと考えるようになり、その後ソニーに就職しました。

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ベンチャー企業のような事業や大きなプロジェクトに関わる中で、どうせやるなら自分のテーマで勝負したいと思い始めました。そこで、仲間たちと起業し義手開発を始めます。

「起業は、タイミングや運もあったと思います。当時はベンチャーが流行り始め、社会のハードウェア開発への期待が高まっていました。」
事業は軌道にのり予想以上に盛り上がり、取材を多く受けるなど芸能人並みに注目され、自分の人生の大きな変化に驚いたようです。

近藤さんのいきかたとは?
“人との出会いと自分のテーマを大切にすること”

スクリーンショット 2018-10-03 200150

しかし、そのような社会の注目はいずれ終わり、ミッションとビジネスとを成り立たせるために試行錯誤する日々が続きました。最終的には起業した会社を辞め、次の挑戦へと踏み出すこととなります。

「メンバー同士たくさんの喧嘩もしました。お互いの思いが強い分、思い描く未来像にすれ違いが生じ始めました。話し合いを重ねて、築いてきたものをお互いリセットするために解散しました。」

その後、NPO理事への就任、ソニーへの復職を経て、現在はフリーランスで活動しています。
「自分はどこかに属して組織を大きくしていくことより、技術や開発したものを広めていくことの方が好きなんだと思います。」と語る近藤さん。
そのモチベーションを支えているのは人との出会いだそうです。handiiiに興味をもったスーダン人から連絡があり実際に今も交流が続いているエピソードなどを通じて、柔らかい笑顔で以下のように語っていました。
「義手を通して、普段巡り会えないような人たちに出会えること、それがオープンソースに関わり続けるモチベーションです。」

そして最後はこのように締めくくりました。
人生はテーマを見つけることだと思います。人生において悩んでいた時は、テーマがない時でした。義手というテーマに出会って自分の人生は動き出しました。義手でやりたいことをやりきった今また、人との出会いを通して自分自身も燃えることができるテーマを探し続けていきたいと思っています。」

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《ライターいづっちゃんの取材後記》
「こんなにすごい義手を作ったのだから、順風満帆に人生を謳歌してきたスーパーエリートマンなのではないか?!」と思っていたのですが(笑)、とても物腰が柔らかくお話も等身大で素敵な方でした。クールな表情の裏に、暖かな人柄が垣間みえ、とてもリラックスして内省しながら聞けました。
個人的には、特に第二のお父さんとの出会いの話が印象的でした。偶然の出会いと人生の関係性に、改めて感動しました。それぞれが人生における大切な出会いを思い出しながら、自分の人生の”テーマ“を見つめ直す素敵な時間になったと思います。

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