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校長コラム

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  • 2018.01.12

なりきり!カードゲームクリエイターに挑戦

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突然ですが、カードゲームは好きですか?

カードゲームで遊んだことがある方はたくさんいるかと思いますが、ゲームを “作った” ことがある方はどのくらいいるでしょうか?

遊ぶことと同じくらい楽しい一方、格段に難しく、だからこそ驚きや発見に満ちているのが「作る」という行為です。特に、既製品を買ってきて遊ぶことに慣れている今の時代だからこそ、遊びを自分たちで作り出すことには大きな意味があります。

そして、遊ぶことだけではなかなか仕事になりませんが、「遊びを作る」クリエイターというのは、とても創造的な仕事の1つです。

本記事では、a.schoolの「探究ラボ」クラスで2017年11〜12月に取り組んだ『カードゲームクリエイター編』の内容を追体験しながら、「遊びを作る面白さ」を実感していただきたいと思います。

さあ、クリエイターの世界へようこそ!

あなたが「変態的」なほどに好きなことは何ですか?

「カードゲームの話かと思ったら、突然、なんのことだろう?!」と思われたかもしれませんが(笑)、深く考えすぎずに、まずはとにかく自分の好きなことについて頭を巡らせてみてください。

大好きな食べ物でもいいですし、心がとても落ち着くヒミツの場所や、ずっと続けている長年の趣味、こだわって集めているもの、マニア的に詳しいことなど・・・なんでも構いません。

好きなコトやモノ、「他の人とちょっと違うかもしれないなぁ・・・」と少し心配になるくらいの「偏愛(偏った好き)」であるほど良いです。

ノートやメモ、スマホが手元にある方は、書き出してみるのもオススメです。フォーマットにこだわる必要はないので、自由に書いてみてください。a.schoolでは、これを「偏愛マップ」と呼んでいます。

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たくさん書けた人も、あまり思いつかなかった人もいるかと思いますが、一区切りついたところで、その中から好き度が強いものを1つ選んでください。

そして、今後は皆さんがそれぞれ選んだ「偏愛」について考えていきましょう。

どんなところが好きですか?なぜ好きですか?

自分が大好きなこと(=「偏愛」)を選んだので、きっとあなたはそのことについて長〜い時間をかけて語ることができるはずです。お酒が必要な方もいらっしゃるかもしれません(笑)

さあ、語りましょう!!!

「特にそれのどんなところが好きなの?」「いつから好きなの?」「ハマったきっかけは?」「なんで好きなの?」「それをしている時、どんな気分になるの?」「それが1ヶ月ないとしたら、どうなるの?」など・・・

身近にいる気の置けない友人や家族がそんなふうに自分に質問して、「へー」「なるほどね」「すごい!」「それは面白いね!」「わかるわかる」などと相槌を打って聞いてくれている様子を想像しながら、思考を進めてみてください。

こちらも同じく、書き出してみるといいでしょう。とにかく、自分がやりやすい方法でオッケーです。好きなことについて色々な観点から考えてみてください。

例えば、a.schoolには、「釣り」が大好きな小学6年生がいます。最初はただ「好き」というだけでしたが、彼と色々と話していると、だんだんと「好き」の理由や背景が見えてきました。

「魚を釣れた瞬間が嬉しい。あの時の釣り竿の感覚がたまらない」とか、「釣り竿や餌などの色々な釣り道具もそうだし、釣れる魚にも色々な種類がいて、それが面白い」とか。さらに面白かったのは、「待っている瞬間が好き」という点でした。

「なんで?ただ待つなんて、暇だし、疲れるし、無駄じゃない?」と聞いたところ、むしろ「そういう時間がいいんだ」と。「ぼーっとして待つのもいいし、じっくり待つ時間があるからこそ釣れた瞬間の嬉しさが倍増する」ということでした。

私自身はなかなか共感できない感覚ですが(笑)、だからこそ彼らしくていいなと思いました。彼にとっても、自分は釣りのそんなところが好きだったんだなぁと再発見になったようです。

このようなちょっと他の人と違うところが、「偏愛」ならではの大事なポイントです。

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さて、みなさんも自分の「偏愛」について考えを広げたり深めたりできたでしょうか?

いよいよカードゲーム制作!

しばし本題から大きく離れてしまいましたが、いよいよカードゲームのアイデアを考える時間がやってきました。

なぜいきなり偏愛マップづくりからスタートしたのかというと、今回のミッションが「自分の好きなことをカードゲームにする」だからです。

カードゲームを作る時は、好きなことをテーマにする以外にも、ゲームを通して学んでほしいこと(例「漢字のゲームを作ろう」)や複雑なルール設定、これまでにない新規性あるアイデアの発想などから始めることもできます。

今回「好き」から始めたのは、自分のことを表わすゲームのほうがアイデアを考えやすく、独自性も出しやすいからです。

そして、もう一つ、ゲームを作る過程で自己理解が進む、という裏の目的もあります。自分の考えを他人に話したり、文章にしたりすることで、それがより深まるという体験をしたことがある方は多いと思いますが、実はゲームも一緒!作ることで自分の考えがぐっと深まります。

ということで、自分の「好き」を軸にしたカードゲームのアイデアを考えてみましょう!どんなカードデザインやルールで、どんな名前のゲームにしますか?

ここからは頭の中だけだと難しいので、アイデアを紙に書き出してみましょう。フォーマットはなんでもいいですが、次の企画シートを使っても構いません。「カードゲームのテーマ(=自分の偏愛ポイント)は?」「どんな内容(ルール)のゲームにしたい?」「ゲームの特徴は?」の3つにある程度答えられたらオッケーです。

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いいカードゲームを作るために大事なこととは?

ここからは、書き出した「企画シート」について議論しながらアイデアを磨いたり、実際に名刺大の白いカード(100円均一ショップなどで売っています)を使って試作品をつくっていきます。

とにかく試行錯誤のプロセスを何度も回していくとよいのですが、その時に一番大事なことは何だと思いますか?

ちょっと立ち止まって考えてみて下さい。

ここだけは外さないようにすべきところ、ここを深掘りしたほうがいいところ。それは何でしょうか?

ゲームの面白さ?

ルールのわかりやすさ?

それとも、キャッチーなタイトル?

どれも大事ですが、私たちが一番大事だと考えているのは、カードゲームの「コンセプト」を実際に試作品で表現できているか、です。

今回の場合はズバリ、その人の偏愛要素が伝わるゲームになっているか、ということでしょう。ゲームで遊んでいるうちに、その面白さに気づいたりハマるようになっていたら最高です。

例えば、先程の「釣り好き少年」の場合はどうでしょう?

彼が最初に考えたのは、ヒラメやタイなどの色々な魚が登場し、それをプレイヤーが順番に引いていくカードゲームでした。「やった!ヒラメ、ゲット」という嬉しさはありますし、色々な魚が登場する面白さはありますが、何かちょっと足りない気がします。

うーん、何だろう・・・

面白いんだけどなぁ、何か違うなぁ・・・

少し考えて気づいた答えは「待ち時間」でした。

彼のユニークな偏愛ポイント「待つのが好き」「待つ時間が大事」という観点がゲームのルールに反映されていなかったのです。それなりに面白いけれども普通のゲームになってしまっていました。

「待つ」かー!なるほど!

このゲームの要となる『待つカード』の誕生です。

「待つ」「待つ」と続いて、魚が釣れた瞬間は本当に嬉しいんですよ。

そして、このことに気づいてから彼は、「釣れた嬉しさ」「待たされる時間」「魚や釣り道具の多彩さ」の3つがバランス良く詰まったゲームの実現に苦心することになります。

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カード枚数が多くなりすぎたり、ルールが複雑になりすぎたりして、何度も行ったり来たりしましたが、軸をぶらさず試行錯誤を繰り返し・・・

製作開始から1ヶ月程度。

やっと試作品が完成!

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絵にもしっかりこだわって、最後には「彼らしさ(=彼の偏愛)」が伝わるいいゲームに仕上がりました。

このように「コンセプト(=偏愛)」を、「ルール」と「デザイン」で構造的に表現して仕上げられるかどうかが、非常に難しく面白い点です。

これこそが、カードゲームクリエイターという仕事の妙と言えるでしょう!

さて・・・

皆さんはどんなカードゲームが思い浮かんだでしょうか?

ぜひアイデアだけで終わらず、試作品まで作って、ご友人やご家族と遊んでみてください。他の人と一緒にカードゲーム制作に挑戦してみるのもオススメです。

a.schoolの「カードゲーム開発」ワークショップ(一日にぎゅっと凝縮バージョン)は、2018年3月後半〜4月前半の春期講習でも実施予定!お楽しみに。

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