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  • 2017.01.04

【面白数学】01-通勤路ダイヤグラム

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2017年新企画!a.school研究開発スタッフ 星功基による、【面白数学】コラム連載がスタートします。

今回が第一弾!日常の中に潜む「面白い数学」を発見して、シンプルに紐解く連載です。a.schoolのプログラム設計でも大切にしている「数学と日常の繋がり」を読者の皆さんと一緒に探究していきたいと思います。

初回は「通勤路」についてのコラム。何気ない毎日の現象でも、「見方」を変えると「こういうことだったのか」と大きな発見がある、ということに気付かされます。

タイトルにもある「ダイヤグラム “diagram”」とは、電車の「ダイヤ」の語源で、複雑な情報の骨子を抽出して、わかりやすく視覚化する表現方法です。簡単に言えば、「グラフ」のこと。「ダイヤグラム(グラフ)」を普段使っている人は少ないと思いますが、この記事を読めば「ああ、こう使えばいいのか!」と納得できると思います。

さあ、面白数学の世界へようこそ。

(a.school代表 岩田拓真)

ある朝。

会社に向かう通勤路での出来事。

9時半の始業にあわせて、いつものように9時ジャストに着く電車をおりて、会社までの通勤路を歩いていた。

時間にして、5分ほどの距離だ。

その通勤路を半分ほど歩いたころ、駅近のコンビニで出そうと思っていた郵便物を出し忘れていることに気がついた。

始業までは少し余裕があるため、引き返すことにした。

すると、不思議なことが起きた。 通勤路を逆向きに進んでいくと、すごい勢いで会社の人とすれ違ったのだ。

「おはようございます」

「おはようございます」

の嵐になった。

こんなにも多くの会社の人たちが、こんな至近距離をいつも一緒に通勤していたのか、と驚いた。

いつもぼんやりと認識していた感覚だと通勤路を同じタイミングで歩いている人は、4,5人ほどだった。

だが、今すれ違った人の多さは、その比ではなかった。

「うーん、なんでだろう」と頭の片隅で考えながら、コンビニの郵便ポストに入れて、しきりなおして会社に向かった。

その途中、ああ、そういうことかと、納得した。

頭の中で、関数のダイヤグラムが浮かんだのだ。

まず、縦軸に駅から会社までの距離をとり、横軸に時間をとる。

いつも自分は9時に駅につき、9時5分には会社に着く。

この日は、おそらく9時3分くらいに、駅近くのコンビニに向かって、同じスピードで引き返した。そして、コンビニで郵便物を出したあと、また会社に向かった。

この通勤路での動きの線を「通勤線」と呼ぶことにする。

ここまではいい。

納得したのはこれからだ。

京王線、小田急線が乗り入れている駅とはいえ、始業に合わせると、多くの人はだいたい同じ時間に着く電車、もしくは近い時間の電車をおりて、会社に向かっていく。

みなほぼ同じ歩行スピードで。

そのみなさんの通勤線を書き入れてみる。

すると、自分の引き返した線と、

他の方々の通勤線が、たくさんの「交点」を持つ。

この交点は つまり「自分と面と向かって出会った」ことを表している。

「おはようございます」と言わなければいけない出会いだ。

なるほど。

今度は、自分の通勤線をいつもの線に戻してみる。

わかりやすいように線の色を赤にする。

すると、自分の通勤線はどの線とも交点は持たず、近接して平行する通勤線たちがあるばかりだ。

自分の通勤線と近接した線が、至近距離を歩いているいつものメンバーの通勤線だ。

面と向かっていないために、ぼんやりした感覚なのも納得だ。

このようにグラフにしてみると、不思議だなと思った感覚も、一目でわかる。

グラフで視覚的に表現することで、

ある現象が一目でわかることがある。

そんなことが頭をよぎりながら、会社までの残りの道を歩きだした。

まわりを見渡すと、いつもとは違うメンバーが至近距離を歩いていた。

〈執筆〉星功基
a.school研究開発スタッフとして、算数や探究ラボの授業設計サポートをしている。また、文字とことばのデザインユニット「二歩」としても活動中。大学時代に所属していた佐藤雅彦研究室で学んだ「考え方を考える」ことを大切に、夢中になる教育と表現をつくりたいと思っている。
元記事はこちら

 

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